フィッシング詐欺の被害を防ぐためには、心がけと慎重に行動することが大切です。
必要な対策を実施することで、最新のフィッシング詐欺から自分や組織を守ることができます。
企業等が、メールやメッセージを使って、顧客に個人情報の確認や入力を求めることは、絶対にありません。確認したい場合は、リンク先をクリックせず、電話等でご確認ください。
不安をあおる文章に騙されないように、また、うまい儲け話(そんなものは、ありません)に騙されないように、ご自身の冷静な判断が騙されないカギとなります。
フィッシング詐欺の実態
- 偽のメールやメッセージ
フィッシング詐欺の多くは、信頼できる企業や機関を装った偽のメールやメッセージを送信することから始まります。これらのメッセージには、アカウント情報の更新や確認を求めるリンクが含まれていることが一般的です。
- 偽のウェブサイト
メッセージに含まれるリンクは、見た目が本物そっくりな偽のウェブサイトに繋がっていることが多いです。
ユーザーがこの偽サイトにアクセスし、個人情報やログイン情報を入力すると、それが詐欺師に送られます。
- 悪意のある添付ファイル
メールに添付されたファイルを開くことで、マルウェアがインストールされ、ユーザーのパソコンが感染することもあります。このマルウェアは、キーロガー(キーボード入力記録ソフト:入力情報を盗む)やスパイウェアとして機能し、個人情報を盗み取ります。
- スマートフォンをターゲットにしたフィッシング
SMS(ショートメッセージサービス)やSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を利用したフィッシングが増えています。これらのメッセージには、公式機関を装ったリンクが含まれており、クリックすると偽のログインページに誘導されます。
- AIを駆使した詐欺
AIを利用して、ターゲットの個人情報を収集し、パーソナライズされたフィッシングメールを送る手口が増加しています。有名人を装うことで、メールの信憑性が高まり、被害者が騙されやすくなります。
- クラウドサービスの悪用
クラウドサービスを利用したフィッシングも増えています。例えば、GoogleドライブやDropboxに偽のログインページを設置し、ユーザーのアカウント情報を盗む手口があります。
クラウドや共有は便利ですが、大きなリスクを負う事でもあります。
- 企業を狙ったビジネスメール詐欺(BEC)
ビジネスメール詐欺は、企業の内部メールを装って、経理担当者や管理職から金銭を騙し取る手口です。
偽の請求書や支払い指示を送ることで、企業の資金を不正に奪います。
フィッシング詐欺の予防対策
- 疑わしいリンクをクリックしない
メールやメッセージに含まれるリンクは、信頼できるものかどうか慎重に確認してください。
公式サイトに直接アクセスして情報を確認するのが安全です。 - 個人情報の入力に注意する
公式サイトかどうか確認する前に、個人情報や金融情報を入力しないようにしましょう。
URLをよく確認し、「https://」で始まるか、サイトの正当性を確認する証明書があるかをチェックすることが重要です。 - メールフィルタリングとスパム対策
メールサーバーにフィルタリング機能を設定し、スパムメールやフィッシングメールを自動的にブロックすることで被害を減少させることができます。 - フィッシング対策ソフトの利用
フィッシング対策機能を持つセキュリティソフトを利用することで、悪意のあるメールやウェブサイトを自動的に検出し、ブロックし、警告を出すことができます。 - 定期的なパスワード変更
パスワードは定期的に変更し、同じパスワードを複数のサイトで使いまわさないようにしましょう。
強力なパスワードを作成し、管理するためにパスワード管理ツールを使用するのも有効です。 - 二要素認証(2FA)の導入
二要素認証を有効にすることで、ログイン時に追加の確認手段が必要となり、不正アクセスを防ぐことができます。 - 多要素認証(MFA)の導入
多要素認証を利用することで、パスワードだけではなく追加の認証手段(例:スマホへの通知、指紋認証)を求めることでセキュリティを強化できます。 - 教育による意識向上と訓練
フィッシング詐欺についての知識を深め、家族や同僚にも情報を共有する。
企業においては、定期的なセキュリティトレーニングを実施し、従業員がフィッシングメールの特徴を理解し、疑わしいメールを識別できるようにします。
疑わしいメールを受け取った場合の報告手順も明確にしておくことが重要です。 - クラウドサービスのセキュリティ設定
クラウドサービスのセキュリティ設定を確認し、アクセス制御や監査ログを有効にすることで、不正アクセスを防止します。 - 最新のセキュリティ情報の収集
セキュリティに関する最新情報やトレンドを常に収集し、フィッシング詐欺の新たな手口に対する対策を講じることが重要です。